今回とりあげるのは、海ほたるのマッサージ屋さん「TOYOボディケア」です。

●これどういうもの?

これどういうものかというと、

・アクアラインのパーキングエリアである海ほたるにあるマッサージ屋さん
・最大のポイントは、東京湾に浮かぶ海ほたるという地の利を生かした足湯。
・絶景をみながら、足湯が楽しめます。
・そしてそれがなんと無料

といったものです。

(参考)
http://www.umihotaru.com/guide/floor/4f/toyo.php

●マーケティング的な仕掛けは?

このサービス、先日、実際に利用してみました。

そこで、実際に利用した場面で、私の心の中で起こったことを再現してみたいと思います。

「お、足湯があるじゃん。絶景をみながら足湯。いいじゃん、いいじゃん!」
「それも無料!。」
「よし、決まりだね。いこう!」

で、早速靴下を脱ぎ、入る。

「あ、きもちいいいなぁ」
「海もきれいだし、最高!」

「ところで、後ろにマッサージ屋さんあるけど。。。あれ、これマッサージ屋さんのサービスなんだぁ。」

「そういえば、最近風邪を引いて以来、肩凝ってるんだよなぁ。」

数分間、足湯と絶景を楽しむ。

「とりあえず、出よう。」
「う、タオルがない。足ふけないジャン。。。」

そして、後ろのマッサージ屋のほうをみると。。。

「あ、タオル売っているぅ。よかった。でも、ちょっとここでお金を使うのは、悔しいなぁ。」
「なになに、今治のタオル?。そういえば、今治のタオルって有名だよな。」
「しょうがない、買おう。足湯も楽しませてもらったし、今治のタオルだし!」

そしてタオルを購入し、足を拭く。

「どことなく、今治のタオルといわれると上質な感じもするなぁ。」

これ、この前のコミュニケーションビジネスでとりあげた、情報を与えることによる付加価値の増大ですね。

「ところで、肩凝ってるんだった。足湯も良かったし、ついでにマッサージもやっていこうか。」

と、こうしてマッサージを受けることになったわけです。

①あげる商品
商品のラインナップを考える上で、あげる商品⇒売れる商品⇒売りたい商品、とすると良いです。

人は、知らない人からものを買うのには心理的障壁が あります。

だから、まず、無料のサービスでその会社に「なじみ」をもってもらって、この心理的障壁を取り除きます。

しかし、まだ、高額の商品を買うのには、心理的障壁がありますので、利益は小さくても、一回購入するという体験を経験してもらいます。それが、売れる商品です。

そして、購入への心理的障壁をさらに小さくしておいてから、利幅の出る売りたい商品を買ってもらいます。

上の例では、見事にこのプロダクトのフローが流れていることがわかります。

このように解説してしまうと、随分商売上手ねぇという、感じもいたしますが、それは少々ひねた見方かもしれません。

商売の基本は、サービスが先、マネタイズはその後、というものでしょう。

まずは、貢献を先に行って、自分に会社に好意をもってもらってから、顧客にこの会社にはいろいろお世話になっているし、ということで、ようやくマネ タイズするというのが自然だと思います。

物を売る側でも、知らない人がいきなり高額の商品を買っていくというのは、大丈夫かしらと心配してしまいますよね。十分商品を理解してくれた人が買ってくれるほうが、安心します。

②買う理由を提供する
もうひとつ秀逸なのは、タオルに今治のタオルをつかっているところ。人は当然ですが、『しょうもないもの』は、なるべく買いたくない。それが小額で あっても、本来必要のないものを購入するのは、できれば避けたいところです。

消極的な買う理由(足を拭かなくてはいけないが、今タオルがないということ)では純粋につらいわけです。

でも、そこに積極的な買う理由(今治のタオルをつかってみたい)があると、買うほうとしても、気持ちよく買えますよね。

●応用例は?

そこで思ったのですが、よく、温泉などで、その温泉のマークがはいったタオルを250円くらいで売っていますが、あれって少々残念な感じがします。

その温泉の言い分としては、購入という痛みを少しでも小さくするために、安価なタオルを提供してあげよう、なのかも知れませんが、発想を逆にし て、もっとよいタオルをご購入いただいて、つまり、積極的な買う理由を提供してあげる、というのも良い方法だと思います。

例えば、地方の温泉であれば、地元のメーカーのこだわりのタオルをつかったり、地元にそのようなメーカーがない場合でも、キャラクターがデザイ ンしてあるタオルを提供してあげれば、子供は喜んだりするかもしれません。

ちょっとしゃれたデザインにして、普段でも使いたいと思うようなものにするだけで、よい買い物ができたと思うかもしれませんよね。

●おまけ
先日、ソフ○バンクから、例のお父さん犬のキャラクターがデザインされたタオルが送られてきました。6歳になる子供は大喜びで、毎日、そのタオルと一緒に寝ています。

実際、タオルのつくりもしっかりしていて、普段でも十分使いたいと思わせるものでした。

それだけのことでも、ちょっとうれしくなったりして、ソフ○バンクに対して、高感度があがりました。

人は『しょうもないもの』は、欲しくないという意味では、粗品であっても、粗悪なものをおくってはいけないのだなぁ、ということを学ばてもらいました。