今回は、店広尾に昨年12月にオープンしたフレンチフライ専門店「アンド・ザ・フリット」を取り上げてみます。

行列もできているようで、好評のようです。

これどういうもの?

まずは、MJの記事から引用してみましょう。

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◆東京・広尾に昨年12月にオープンした「アンド・ザ・フリット広尾本店」は休日ともなれば1~2時間待ちはザラだ。

◆運営会社の社長がフライドポテトの本場、ベルギーに出かけた際に出会った現地の味を再現しようと始めた。

◆季節ごとに旬の6種類のいもをそろえ、カット方法も6種類。

◆ディップだけでもスイートチリサワークリーム、アンチョビクリームなど常時10種類あり、「ここまで種類が多いのは日本ではうちだけではないか」(同店)選ぶ楽しさも人気の理由だ。

◆同じストレートカットでも12ミリメートルならホクホク感、7ミリメートルはサクサク感が引き立つ。

◆ベルギーから空輸するジャガイモ「ビンチェ種」(600円~)は黄色みを帯びた果肉が見た目にも鮮やかで食欲をそそる。

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こういった記事を読むと、1~2時間行列してまで食べるフレンチフライってどんなフレンチフライなんだろう?

と食べてみたくなりますよね。

それでは、マーケティング的な仕掛けを考えていきましょう。

マーケティング的な仕掛けは?

①専門店

まずポイントは、専門店にしていいるということころ。
専門店にすることによって、次のようなメリットがあります。

1.ある特定の品を欲するとき選ばれやすい。
たとえば「とんかつが食べたい」というとき、ファミレスに行くでしょうか?それとも、とんかつ屋さんにいくでしょうか?

当然、とんかつ屋さんですよね。

ファミレスよりとんかつ屋さんのほうが、こと、とんかつに関しては、こだわりがありそうで、おいしそうですよね。
 
実際、とんかつ屋さんのとんかつというのはおいしい気がします。

アイテム数が少ないので、その少ないアイテムに関しては、キャベツ、味噌汁、おしんこ、もちろんお肉、その下ごしらえまで、相当こだわりがあります。

逆に、アイテム数が少ないからこそ、そういったこだわりができるといってもいいかもしれません。

そしてこだわりがあるからこそ、おいしくなるというわけです。

僕はこれを、とんかつ屋さんの法則と呼んでいます。

「アンド・ザ・フリット」についても、とんかつ屋さんの法則が適用できますね。
相当こだわっているようですし。
 
 
2.あえて専門店にするくらいだから、なにか特別なところがあるのだろうという興味をくすぐられる

特に、普通は専門店にしないような分野だと特にそうです。
  
ポイントは、そういった興味に応えるだけのこだわりをアピールしなければならないというところ。
  
これで普通のフレンチフライがでてくれば、がっかりしてしまって2度と買ってくれないでしょう。

②定評と新規性
 
それから、この「アンド・ザ・フリット」のもう一つよいところは、ベルギーでは、このようなフリットスタンドとよばれる、フレンチフライ専門店が一般的であるということを訴求している点。

 
ブランドとは何かをということを考えると、いろいろな考えがあるとは思いますが、一つには、人の評判、つまりは定評があるというところです。

定評があると認めてもらうには
 1.売上No1のように直接売れていることをアピールする、
 2.ずっと売れてます、つまり伝統をアピールする
などがオーソドックスです。

さらに、新規性があるというのも、有効なブランド化の手法です。
よく次世代型○○というような商品を見かけますが、これがその新規性にあたります。

人は、新しい○○というような商品に対して、興味をもつ傾向があります。
 
乗り遅れたくないという心理が働いているわけですね。

さて、「アンド・ザ・フリット」ですが、どこどこの国で流行っている、
ないしは一般的だとか地域を限定して、多くの人が支持しいることをアピールしています。

このアピールは、定評ということと新規性を併せ持っていることがわかります。

日本では初めてなわけなので、新規性の側面もあると考えてよいでしょう。

こうして考えてくと、「アンド・ザ・フリット」は、マーケティグ的には絶好のポジションを獲得しているといえるでしょう。

さらに、行列ができるという、とても強力な定評が加わるのですから、売れるわけですよね。

応用例

①ポテトクリーム

 http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131703/13164350/

これは、同じポテトでもポテトサラダの専門店。

ここも、こだわりぬいた部分があり、新規性ありと「アンド・ザ・フリット」と同様に、あたる要素がふんだんにあると思われます。

②ジャムパン専門店 八天堂

http://shinjuku.keizai.biz/headline/1822/

ここも、専門店ですね。

http://hattendo.jp/jambun/

このページをみていると非常においしそうです。
全種類買いたくなってしまいますね。

また、この八天堂は、クリームパンの専門店もあるようです。

③ククルザポップコーン

http://www.kukuruza.jp/

こちらは、ポップコーン専門店。

ここも、シアトル生まれのグルメポップコーンということで、「アンド・ザ・フリット」と構造は同じですね。

おまけ

新しい分野の専門店というのは、アイテム数が少なくてすみ、そのうえ上にあげたとようなマーケティング的な優位性があるため、簡単に参入できそうに思われます。

しかし、新規性による目新しさによる集客は一時的なものにとどまります。

その一時的な人気の時期を超えて、ジャンルとして定着できるかがカギといえるでしょう。

また、人気に陰りが出ると、ほかの商品へ逃げることができないため、一気に経営が難しくなるリスクはあるということは、留意すべきだと思います。