今回は、眼鏡製造・販売のフォーナインズと米化粧ブランド「ボビイブラウン」の
コラボした販促企画を取り上げてみます。

まずは、7/30のMJ(日本流通新聞)の記事から。

これどういうもの?

・眼鏡美人になれる秘訣教えます。
・眼鏡製造・販売のフォーナインズは米化粧ブランド「ボビイブラウン」と組み、
  眼鏡に生えるメークのレッスンが受けられるイベントを全国19の百貨店で始めた。
・「眼鏡に合ったメークの仕方に悩んでいる」といった声に応えた。
・色やフレームを取りそろえたフォーナインズの眼鏡を試しながら、コンシーラーや
  アイライナーなどの使い方のポイントを教えてもらう。
・普段使っている眼鏡を着用していくこともできる。
・フォーナインズの眼鏡は鼻当てが独特の局面形状をしており、鼻筋にフィットしやすいのが特徴。
・フレームがまつげや頬に触れにくく、眼鏡がチークで汚れたり、顔に眼鏡の痕が残ったりしにくいという。

なかなか意外性のある企画ですね。

それでは、この企画のマーケティング的な仕掛けを見ていきましょう。

マーケティング的な仕掛けは?

①シナジー効果

眼鏡売り場というと、単に眼鏡がおいているだけのものが多いですよね。

これが洋服の売り場だと、コーディネート例をマネキンに着させて
具体的なイメージをもたせるような工夫をしていますが、眼鏡売り場の場合、そうでははありません。

これは、眼鏡が簡単に試すことができるという、特性ゆえのことかもしれません。

しかし、そういったいわば恵まれた商品であっても、工夫ができないわけではありません。

その工夫が、このコラボ企画の例のような

「より自分の商品を効果的にみせる商品と組み合わせることによるシナジー効果をねらう」

というものです。

私が、テレビCMの中で、名作だと思っているものの一つに、菊正宗の

「うまいものを見ると、辛口の菊正が欲しくなる。また、菊正を飲むとうまいものが食べたくなる。」

があります。

今回の企画も、これと似たところがありますよね。

いい眼鏡をかけると、よい化粧をしたくなる。よい化粧をすると、いい眼鏡がかけたくなる

となるかどうかは、わかりませんが。。。(笑)

まあ、いずれにせよ、眼鏡、化粧それぞれがそれぞれを引き立てる関係にあり、
両者をセットで訴求することで、より消費者には高い訴求力をもつことが期待できます。

②変身願望

眼鏡を買うときというのは、今使っている眼鏡が壊れたときというのはあるかもしれませんが、

イメチェンしたいとき、というのもあるでしょう。

イメチェンという括りでいうと、化粧を変えるというのも、有効な手段の一つだと思われます。

そういった意味で、イメチェンという文脈で、眼鏡と化粧のセット売りというのは、非常に相性が良いわけです。

人には変身願望があるわけですが、タイミングがないとなかなか変化に踏み切ることができません。

そこで、たまにしかこない変化のタイミングが訪れたときには、
その変化をより効果的にしたいという欲求は自然です。

今回の企画は、その自然な欲求に沿ったものとなっているので、非常に有効であると思われます。

③タイミングをとらえる

今回の企画は、ボビイブラウンのメリットも相当大きいと考えられます。

化粧品にかぎらず、理由がなければブランドスイッチをする有効なタイミングというのは、
そうそうあるものではありません。

その有効なタイミングのひとつであるイメチェンのタイミングを、
他社が提供してくれるというわけなので、
ボビイブラウンにとって、こんな有難い企画はないでしょう。

このように、自社の商品へブランドスイッチがおこるタイミングをとらえて、
他社とコラボしていくという手法は、大変有効な手法となりえるでしょう。

おまけ

記事を書くため、フォーナインズのHPを見てみたのですが、ブランドのコンセプトが秀逸です。

http://www.fournines.co.jp/concept/

実際、コンセプトというのは、コンセプトそのものによって直接売り上げが伸びたりするものではありませんが、

このコンセプトをしっかり作り上げることによって、自社の社員を含めた関係者の求心力を保つことができます。

また、このコンセプトがぶれない判断の元となり、長期的な信頼の獲得に寄与することになるのです。

このようなすばらしいコンセプトのある会社は、今後、成長が期待できそうですね。

また、そう思わせるから、実際に成長するのでしょう。